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現場環境における三次元測定機の高精度化に関する研究(平成18年度研究概要)
1.実施内容
図1 マシンチェックゲージ
近年、製造業に対する三次元測定機(CMM)の普及度は極めて高くなってきている。それにともないCMMの設置環境も整った環境ばかりではなく、製造ラインに設置されている場合等、測定機としては過酷な環境に設置されることが多くなってきている。しかし、過酷な環境においても測定精度への要求はますます高くなってきている。そこで、本研究では現場環境においても高精度化が実現できる方法を検討する。
現在までの研究において、企業等の現場においても応用できる簡易で安定性の高いマシンチェックゲージ(図1)による評価法の提案、この評価法を用いて、直角度、目盛誤差の補正法の提案及び温度変化による座標値のドリフトの原因を解明するとともに、温度ドリフト補正法の提案を行ってきた。
さらに、平成18年度は温度変化によって目盛誤差が変動する原因を解明するとともに、時間的な影響を考慮した温度補正法により、対象のCMMにおいて1日(8時間)のボールプレート測定における目盛誤差を最大11.6μm/mから6.9μm/mに改善した。
2.予想される事業実施効果
これらが実現されることにより、現在ユーザが使用している三次元測定機の持つ精度以上の高精度化が可能となり、生産現場の製品精度向上が期待できる。
3.本事業により作成した印刷物
精密工学会誌 Vol.73 No.2 2007:現場環境における三次元測定機の高度化に関する研究(第1報)-温度ドリフトの評価および補正-
図2 測定精度に及ぼす要因