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現場環境における三次元測定機の高精度化に関する研究(平成16年度研究概要)
図2 マシンチェックゲージ
近年、製造業に対する三次元測定機(CMM)の普及度は極めて高くなってきています。それに伴い、CMMの設置環境も整った環境ばかりではなく、製造ラインに設置されている場合等、測定機としては過酷な環境に設置されることが多くなってきています。しかし、過酷な環境においても測定精度への要求はますます高くなってきています。そこで、本研究では現場環境においても高精度化が実現できる方法を検討しました。
現在までの研究において、企業等の現場においても応用できる簡易で安定性の高いマシンチェックゲージ(図2)による評価法の提案及び温度変化による座標値のドリフトの原因を解明するとともに、温度ドリフト補正法の提案を行ってきました。
さらに、平成16年度はマシンチェックゲージを用いて、季節によって変動する直角度の補正法を提案しました。また、不確かさ評価法の1つであるMMS(Multiple Measurement Strategy)を用いて形状精度の異なる測定物を評価するとともに、形状精度の影響を調査することにより要求される測定の不確かさに対応する評価点数の推定を可能にしました。
これらが実現されることにより、生産現場の製品精度向上が期待できます。
図1 測定精度に及ぼす要因