ホーム > 経済研究所 > 調査研究報告書 > 調査研究報告書 年度一覧 > 調査研究報告書 年度別一覧 > 調査研究報告書 詳細

調査研究報告書 詳細

2007年問題が我が国産業のものづくり力に与える影響分析

報告書No. H16-6-4A
発行年月 : 平成17年3月


株式会社 UFJ総合研究所

Ⅰ 主要目次

 I.我が国に世界をリードするものづくり産業が生み出された背景にかかる分析
  1.日本型経営の特徴とは
  2.「ヒト・モノ・カネの固定化」によってもたらされたものづくり産業発達のメカニズム
  3.日本型経営成立の条件
  4.ものづくり力における日本型経営の比較優位にかかる分析
  5.我が国のものづくり力の背景にあるシナジー効果
 II.「ヒト・モノ・カネの流動化」環境での我が国ものづくり産業の「強み」と「弱み」
  1.90年代における「ヒト・モノ・カネの流動化」の促進
  2.90年代における欧米・アジアのものづくり力(欧米型経営)台頭の背景
  3.「ヒト・モノ・カネの流動化」環境での日本型ものづくりの比較優位にかかる分析
  4.「ヒト・モノ・カネの流動化」環境でのポスト日本型経営とは
 III.2007年前後に顕在化する諸問題が日本型ものづくりに及ぼす影響
  1.少子高齢化と団塊の世代の大量離職
  2.雇用形態の変化と雇用流動化
  3.ものづくり力を担った技術者の海外流出
  4.大学余剰と研究者の再活用
 Ⅳ.日本型ものづくり力の強化に向けて
  1.2007年問題を踏まえたポスト日本型経営におけるスキーム
  2.ポスト日本型経営下での日本型ものづくり力の競争優位の確立に向けて

Ⅱ 概要 

 団塊の世代が定年を迎えることによる労働市場からの退出、少子高齢化問題、技術流出問題、大学余り問題といった諸問題の総称を2007年問題と位置付け、こうした諸問題がものづくりを中心とする我が国の将来に向けた産業競争力強化に与える影響について検討を行った。
 具体的には、「ヒト・モノ・カネの固定化」に特徴づけられる日本的経営が、我が国におけるものづくり産業が発展する上でどう機能してきたかを欧米型経営との比較分析を通じて明らかにするとともに、1990年代に入って「ヒト・モノ・カネの流動化」が進む中でのものづくり力の比較優位を維持し続けることが可能なポスト日本型経営とは如何なるものかについての検討を行った。また、顕在化しつつある2007年問題の諸課題を明らかにした上で、その変化に対応可能なポスト日本型経営におけるスキームを検討し、ポスト日本型経営下での日本型ものづくり力の競争優位確立に向けた方向についての検討を行った。