調査研究報告書 詳細
「米国統一コンピュータ情報取引法」に関する調査
報告書No. H17-2-1A
発行年月 : 平成18年3月
Ⅰ 主要目次
Ⅰ. 米国統一コンピュータ情報取引法(UCITA)起草の背景
1 アメリカ契約法の基本構造
2 ソフトウェア契約とUCC
Ⅱ. UCITA起草作業の歴史
1 「UCC第2B編」としての起草開始
2 UCC第2B編の起草作業
3 UCC第2B編からUCITAへの変更とUCITAの採択
4 NCCUSL総会におけるUCITA審議の経過
5 UCITA採択後の動き
Ⅲ. UCITAの概要
1.目的 2.構成 3.概要
Ⅳ. UCITAに対する肯定意見および反対意見
1 UCITAに対する肯定意見
2 UCITAに対する反対意見
Ⅴ. UCITAの翻訳
Ⅵ. おわりに
参考資料 UCITA公式コメント仮訳
Ⅱ 概要
情報通信社会の進展とともに、コンピュータソフトウェアをはじめとする情報財に係る取引が活発に行われているところであるが、当該取引の際に、情報財を固定する媒体(CD-ROM、DVD-ROM等)の譲渡契約とは別に締結される、情報そのものに係る「ライセンス契約」に関しては、我が国民法及び商法にこれを直接的に規律する規定は存在しない。
一方、米国においては、ライセンス契約を情報化社会における新たな契約類型としてとらえ、新たな規範を定めるべく、「統一コンピュータ情報取引法」(UCITA)の作成が試みられた経緯がある。
本調査では、米国における情報取引に係る契約ルール構築の試みについて、その歴史を検証するとともに、ルール構築を推進する立場、これに反対する立場双方の代表的な考え方を取り纏めた。さらに、UCITAの条文の翻訳を試みている。