調査研究報告書 詳細
電気自動車の市場動向と機械関連産業の展開方策調査
報告書No. H19-4-4A
発行年月 : 平成20年3月
(財)政策科学研究所
【目次】
1.本書の構成
2.電気自動車の歴史と環境問題
3.電気自動車開発の動向
4.日本における電気自動車の現状
5.欧州における電気自動車の現状
6.2007年の電気自動車を巡る主要な動き
7.その他の電動車両の動向(1.セニアカー 2.電動アシスト自転車)
8.電気自動車普及の取り組み事例
9.ユーザーと電気自動車
10.電気自動車市場の今後の展開
11.電気自動車の市場化が機械関連産業に与える影響
【概要】
電気自動車は、地球環境問題などの有効な対策として、再び注目を浴び始めている。従来と異なるのは、第三世代と呼ばれた1990年代の電気自動車より、価格の面でも性能の面でもユーザーの要請に近い製品が2008年に発売されることがほぼ確約されている点である。しかし電気自動車のマーケットの可能性は、このような「従来の自動車の代替をする」だけなのだろうか。日本と異なり1990年以降も着実に拡大してきた欧州の電気自動車マーケットを調査した結果、この差は「Quadricycles」という二人乗り以上で短距離の市場をカバーするカテゴリーの車の存在の有無などにあることが分かった。アンケート調査でも日本にも本来は「二人乗り以上の近距離」の市場が存在することを確認した。さらにセニアカーのように低騒音・無公害という電動ならではの性質を生かした移動手段の市場に可能性があることも分かった。
本報告書では、このように一般に考えられていたより様々な可能性のある電気自動車のマーケットの今後の方向性と普及方策を示すと共に、電気自動車が普及した場合に機械関連産業にどのような影響を及ぼすかを考察した。