調査研究報告書 詳細
欧米環境・有害物質規制の展開が固体表示・照明器市場に与える影響調査研究―日本の照明産業の技術を世界規模の競争で活用するため―
報告書No. H20-4-1A
発行年月 : 平成20年12月
(株)マルチタスク・カンパニー
【主要目次】
第1章 世界の照明器に関連する製品と市場
1.照明製品 2.市場
第2章 世界の照明器の環境・衛生問題と課題7
1.省エネルギーと温室効果ガス削減 2.水銀汚染
第3章 欧州での規制や産業振興策
1.照明製品の規制 2.水銀を含む製品の規制
3.照明製品の規格と規制 4.新型照明器の産業振興策
第4章 米国・カナダでの規制や産業振興策
1.米国での照明製品の規制
2.米国での新型照明器の産業振興策カナダでの照明製品の規制と産業支援
第5章 中国での規制や産業振興策が照明器市場に与える影響
1.環境汚染とエネルギー政策 2.新型照明器の産業振興策
第6章 豪州・韓国・台湾などでの規制や産業振興策が照明器市場に与える影響
1.オーストラリア 2.韓国 3.台湾 4.中近東
第7章 提言
【概要】
本調査研究においては、欧州・米国・韓国・台湾などにおけるLEDと有機EL技術に基づいた新照明技術の政府主導の開発プロジェクトや産業振興策、工業規格や製品の普及に関わる環境・有害物質規制などの現状と将来動向について調査を行った。
温室効果ガスを削減する有力な方策として、小型の電球型蛍光灯やLED照明の導入が急務であるので、各国では新しい照明製品の開発を後押し、地球温暖化対策とエネルギーコスト削減による産業競争力の強化、雇用の拡大を狙っている。また、世界的に水銀の大気や水系への排出量が年々増えており、RoHS 指令などによる海外での水銀を使用する蛍光灯の使用制限が行われる可能性がある。このために、欧州と米国では照明器具の工業規格作りを行い、市販の製品の性能や信頼性の評価を行い、LED照明器具の普及促進を図っている。さらに、次世代の照明として有機EL照明の開発プロジェクトが欧州や米国政府の助成金を得て進行している。
最後に、日本政府や自治体が環境問題に配慮しながら照明関連産業の発展を促進させるための提言として、政策や産業界への支援の検討案についてまとめた。