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調査研究報告書 詳細

流通業にみる機械工業の可能性

報告書No. H12-2
発行年月 : 平成13年5月



Ⅰ 主要目次
第1章 流通業の最近の動向
第2章 流通業における高効率企業の事例
第3章 流通業を支える物流システム産業
第4章 流通業と機械工業の相互発展のために
Ⅱ 概要 
  本調査は、サービス産業のうちITの導入等で革新が進む流通業を取り上げ、流通業における機械工業との連携の可能性に焦点を当て、調査した結果を取りまとめている。流通業でも、POSシステムやJIT物流などITの進歩を取り入れて効率の高い経営に取り組んだスーパーやコンビニエンス・ストアが急成長するなど、生産性改善の動きが続いてきた。こうした中で、大店法が廃止され大店立地法に変わるなど、流通業における規制緩和への社会的要請が強まり、流通業に本格的な淘汰の時代が訪れ、消費不況やITの飛躍的な進歩を追い風にして高効率経営を実現する新しい流通企業群が成長している。それら企業群は、独自物流システムの構築、厳格な商品管理(カテゴリー・マーケティング)、ITとマテリアルハンドリング・システムの融合による効率的な流通システムを構築し、それにより、リードタイムの短縮、在庫圧縮、ジャストインタイム物流、さらにローコスト・オペレーションを実現している。このような流通業の競争力の源泉は、製造業と通じるものが少なくない。そればかりか、実は、流通業と機械工業との間には、機械工業の生産システムを流通業が取り入れたり、流通業の物流革新を機械工業が取り入れたりといったダイナミックな相互関係が働いており、そのことを本調査は明らかにしている。そうした調査結果に基づき、1)通業と機械工業の情報共有、2)マテハン、物流における知識の構造化― による流通業と機械工業の高度化促進を提言している。