調査研究報告書 詳細
日本発のLSIが日本と世界にもたらす価値に関する調査研究
報告書No. H20-1-4A
発行年月 : 平成21年3月
(株)セミコンダクタポータル
【主要目次】
第1章 日本のシステムLSIの現状、課題と今後の流れ
第1節 システムLSIにおける日本の位置づけ
第2章 アプリケーション分野に内在する課題と展望
第1節 音声処理 第2節 サービスロボット
第3節 リハビリ・介護福祉機器 第4節 モバイルコミュニケーション
第5節 三次元画像・立体TV
第3章 LSIとアプリケーション振興策
第1節 アプリケーションと命運を一にするLSI側に関する課題と展望
1)車チップ 2)音声処理(携帯含む)
3)三次元立体画像 4)メニコア
第2節 アプリケーション自体の振興策と、アプリに向けたLSIテコ入れ策への示唆
1)車チップ対応 2)音声処理対応
3)三次元画像対応 4)リハビリ・介護用途対応
第3節 設計環境
第4節 事業構造論
第4章 提言まとめ
第1節 行政
第2節 LSI、アプリケーション、両面を振興する制度改革
【概要】
日本半導体産業は、国内外に渉る企業・事業の再編が喫緊課題となり、海外勢と同様に厳しい状況にある。しかし、異常な競争環境であるからこそ、人材蓄積を活かした、日本発LSIが世界に挑戦する好機でもある。これには「特殊化・差別化」が鍵を握る。
本報告書では、広義のシステムLSIに焦点を絞り、日本の半導体産業のシステムLSI事業を概観し、次にLSIのアプリケーションを探り、分野毎の課題や好機を分析した。
日本のシステムLSI事業の決定的弱点は、受注重視のASICに重点が置かれ、グローバル・デファクトとなるASSPシステムLSIが実現できていないことにある。
次に問題となるのが、日系セットメーカが世界的に圧倒的劣位にある事実。特にLSIを大量に使う、携帯、PC等における日系メーカの競争力劣位は当該地域のLSIメーカの競争力に重大な影響を与える。他方、AV、ゲーム、自動車等では、日系セットメーカが世界トップクラスに位置し、今後、国際競争力を維持する方策が必要となる。
本報告書では、対処方策を分析し、LSIに加えてアプリケーション牽引政策を提言する。